OBIS の歴史

Last updated on 日, 2010-10-03 18:31. Originally submitted by efujioka on 2010-09-21 03:58.

OBIS のアイデアが生まれたのは、1997 年に開催された Census of Marine Life (海洋生物センサス)主催のカンファレンスにおいてでした。当時、海洋生物のデータを包括的に扱うシステムは存在しませんでした。海洋生物のデータを配布 するデータベースが全くなかったわけではありませんが、海洋生物の分布や生息数を有効活用できる形で要約していたわけでもなく、データベース間の比較を頻 繁に行えるほど便利でもありませんでした (Grassle 2000)。 こうしたデータの非効率性は、利用者を遠ざける結果となりました。研究者が手早く海洋データを収集し、お互いに共有できなければ、海洋に関する包括的な仮 説を立てることも難しいでしょう。海洋に関する新しい発見が、特定の地域のみにとどまり、海洋科学の他のコミュニティに届かなければ、データが海洋科学全 体に及ぼす影響は限定的といわざるをえないでしょう。

最初のミーティングから程なくして、Census of Marine Life のプロジェクトとして OBIS が発足し、世界に拡がる科学コミュニティ間のデータ共有を促進することになりました。OBIS の目指すところははっきりしていました。海洋生物に関するデータを収集し、統合し、利用するための使いやすいオンラインシステムを構築する、というもので す (Grassle 2000)。 このシステムを通して、生物分類学の研究を促進し、次のような分野で新しい仮説を導くことが出来るでしょう (Grassle 2000)。

  • 生物進化の過程
  • 生物の分布を決める要素
  • 海洋生物のエコシス テム内での役割

過去10年間、OBIS に係わる人々は  OBIS に提供された膨大なデータをその検索機能を通して全世界に公開すべく、最大の努力を払ってきました。その甲斐もあって、OBIS データベースは、OBIS 発足当初に描いていた姿に近づいてきました。

しかし、OBIS は今も進化し続けます。システムの使いやすさを更に追求し、科学コミュニティのみならず、一般のインターネット利用者にも魅力的なシステムになることを目 指しています。OBIS では、オープンアクセスポリシーに基づき、全ての海洋データが様々な利用者の手に容易に届くことを、その信念としています。

経緯

1997: J.H. Ausubel と J.F. Grassle の旗振りと Sloan Foundation と Census of Marine Life のスポンサーのもと開催された Benthic Census Meeting において、OBIS の概念が生まれる。

1998: Rutgers University の J.F. Grassle、K. Stocks 及び Y. Zhang によって、OBIS のウェブサイトの試作版が構築される。

1999: 最初の OBIS 国際ワークショップがワシントン D.C. で開催される。

2000: Alfred P. Sloan FoundationOffice of Naval Research (ONR)、および National Science Foundation (NSF) を通じて、National Oceanographic Partnership Program (NOPP) が8つの OBIS プロジェクトに資金を提供する。

2002: OBIS-SEAMAP が、海洋ほ乳類、ウミガメ、海鳥のデータを専門的に扱うサブシステムとして追加される。
San Diego Supercomputing Center の Karen Stocks に NSF のポストドクトラルフェローシップが与えられる。

2009: OBIS はユネスコの International Oceanographic Data and Information Exchange (IODE) プログラムの一環として、Intergovernmental Oceanographic Commission に組み込まれました。それ以来、OBIS と IODE は、この統合を現実のものとすべく協力を続けています。

OBIS に関する初期の文献
Oceanography Magazine, Volume 13, No. 3 Special Issue: Ocean Biogeographic Information System

OBIS is a project of:
IOC-UNESCO
IODE Sponsored by:
Martin International and Les Grands Explorateurs
With in-kind support from:
Marine Geospatial Ecology Lab, Duke University
Universidad Simón Bolívar Flanders Marine Institute

OBIS は海洋生物の多様性、分布、生息数の記録に取り組んでいます。 OBIS は Census of Marine Life(海洋生物センサス)のプロジェクトとして発足し、現在はユネスコの Intergovernmental Oceanographic Commission (IOC) のプログラム International Oceanographic Data and Information Exchange (IODE) に組み込まれています。